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研究計画書 9-92

成人健康調査集団における肝疾患の研究:放射線線量とB型およびC型肝炎ウイルス感染の関係

要 約
ABCC/放影研の過去の調査で認められた肝疾患と原爆放射線量との関係は、B型肝炎ウイルス(HBV)保菌者の割合が高線量被曝者において増加していることから、少なくとも部分的に説明できるが、その保菌者の割合の増加に関与する機序はいまだ解明されていない。C型肝炎ウイルス(HCV)の血清検定の利用と共に、ウイルス感染が肝炎および他の肝疾患の自然史において果たす役割が最近注目されるようになってきた HCV感染が日本人における肝疾患の発生状況に大きな役割を果たしている可能性が示唆されている。

本研究では、広島・長崎の成人健康調査対象者全員を対象にHCVおよびHBVの血清検定を実施し、1)原爆放射線量別のHCV感染率を決定し、2)HBV保菌者を確認し、その後それらの保菌者のHBe抗原値を決定する。

本研究ではまた、原爆被爆者におけるHCVおよびHBV関連肝疾患の自然史をよりよく理解するために、HCV抗体陽性対象者およびHBV保菌者の追跡調査も行う。得られるHBVデータは、B型肝炎活性と関連があると考えられているHBe抗原値と放射線量との関連性を解明し、また本研究と過去に放影研で実施されたHBV研究の結果に基づいて確認されるHBV保菌者の血清変換率を決定するのにも役立つであろう。本研究で得るデータによって、原爆被爆者におけるHCVおよびHBV感染と関連のある肝疾患のリスク解析も実施できる。よっては良性腫瘍が含められる場合もある。