研究計画書 2-20

放射線業務従事者の健康影響に関する疫学研究-臨床調査:郵便調査(労働安全衛生総合研究所「放射線業務従事者の健康影響に関する疫学研究基本部分研究計画」に基づく)

要約

東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故対応作業においては、2011314日から同年1216日まで、緊急被ばく線量限度が100mSvから250mSvに引き上げられ、この期間に約2万人の労働者が緊急作業に従事した。「放射線業務従事者の健康影響に関する疫学研究」の臨床調査の目的は、1)緊急作業に伴う放射線被ばくが、がんおよび非がん疾患の発生もしくはその前兆と考えられる異常の発生に及ぼす影響を検討すること、2)将来の調査研究のために生物試料(血液、尿等)を得て保存すること、3)健康診断(以下「健診」という。)や保健指導等を通じて緊急作業従事者の健康の維持増進に貢献することである。臨床調査では、定期的・継続的な健診および郵便調査を計画しているが、本計画では郵便調査の方法を示す。

郵便調査の目的は、病歴、生活習慣、社会的因子などを含む疫学情報および緊急作業時の作業状況に関する情報を入手することである。

本計画の対象者は、緊急作業従事者19,808名のうち、健診受診希望の意思を表示した者以外(研究協力の同意は得られているが健診受診の希望はない者、これまでの研究参加勧奨に未返信の者、健診拒否者)の約11,400名とする。質問票は、ベースライン調査および臨床縦断調査で用いる「健康と生活習慣に関する質問票」をもとに作成する。郵便調査で得られる情報は、健診受診希望の意思表示のあった緊急作業従事者から得られる情報と合わせて、今後の臨床調査をはじめ、放射線業務従事者の健康影響に関する疫学研究で実施するすべての調査研究のための情報源とする。

倫理面に関する事項は労働安全衛生総合研究所(以下「安衛研」という。)「放射線業務従事者の健康影響に関する疫学研究基本部分研究計画」に準ずるが、臨床調査に関連する詳細は放影研倫理審査委員会の承認を得て実施する。

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