電子スピン共鳴(ESR)法

電子スピン共鳴法(ESR法)は歯エナメル質のラジカル(不対電子)を探知する方法で、過去の放射線被曝のもう一つの指標として数多くの研究所で使われてきました。

1995年、ESR測定装置が細胞遺伝学研究室に設置され、これまで被爆者から提供された300本以上の歯試料のうち約100本について調査が行われました。その結果、ESR測定値が歯試料提供者の染色体データと緊密な関係を持つことが分かり、ESR法が個人線量を推定する有力な方法であることが分かりました。これはまた、被爆者の染色体データの信頼性の確証ともなるものです。

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