• 市民公開講座

長崎で第2回市民公開講座を開催

長崎で行われた第2回市民公開講座

放影研は7月21日(土)午後1時30分から4時まで、「第2回長崎市民公開講座」を長崎原爆資料館ホールで開催した。この市民公開講座は、被爆者をはじめ一般市民の皆様に、原爆放射線の健康影響に関する放影研の長年にわたる研究の成果を分かりやすく説明し、市民と放影研との交流の場にしようと企画されたもので、長崎では2回目の開催である。会場には雨で足元が悪い中110人以上の市民が集まった。

公開講座では二つの講演が行われ、最初に中村 典主席研究員が「低線量被曝のリスクをどう考えるか」と題して、放射線被曝によってどのくらいのリスクが増えるのか、長期健康影響調査の結果を基に解説した。次に、野田朝男遺伝学部副部長が「線量評価の方法」と題して、放射線の基本的な知識を分かりやすく解説し、放射線を正しく理解して正しく“怖がろう”と話した。

開会に当たっては、大久保利晃理事長のあいさつに続いて、前長崎原爆遺族会会長の下平作江様にABCC時代の負の思い出と放影研に改組されてからの安心して健診を受けてきた思い出を語っていただき、今後の放影研の活躍に大いに期待しているとのお言葉を頂だいた。また、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科原爆後障害医療研究施設(原研)長の永山雄二先生から特別発言を頂き、二つの講演の評価および原研と放影研とのかかわりについてお話ししていただいた。質疑応答では、内部被曝、外部被曝など、原発事故に関連する質問を含め、数多くの質問が会場から寄せられた。