解説・総説シリーズ(CR) 1-89

原爆被爆者に関する癌死亡データの概説

Pierce DA
Proceedings of the International Conference on Risk Assessment of Energy Development and Modern Technology, Kyoto, 26-27 April 1988. Ed by Sugahara T, Aoyama T, Ikebuchi M, Yonehara H. Kyoto, Health Research Foundation, 1989. pp 72-81

要 約
寿命調査に関する総合的な数々の報告書から、過剰癌死亡の程度に関する情報を骨折ってまで拾い集めるような気分になれない読者に対して、そのおおよその全体像を提示することを目的として、ここに放影研の癌死亡データを簡単に記述した。更に、最近採用された DS86 線量推定方式によって起きた線量評価の変化について要約を示した。その変化を概説するということだけに当たっても、空中線量の変化、環境遮蔽率及び臓器遮蔽率の変化、中性子成分の構成度の変化、及び被曝線量を 6Gyで打ち切ることによる影響の変化というような幾つかの要因を考慮しなければならない。最後に、過去 10~15年間の放射線誘発癌リスク評価の展開についても簡単に考察した。

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