解説・総説シリーズ（CR） 2-92
試験管内放射線感受性研究へのgeneralized estimating equation (GEE)の応用
Cologne JB，Carter RL，藤田正一郎，伴 貞幸Biometrics 49:927-34, 1993
要 約
Generalized estimating equation（GEE）方法（Liang K-Y および Zeger SL：一般化線形モデルを使った縦断的データ解析。Biometrika 73：13-22, 1986） の相関のある ポアソン・データの回帰分析への応用について述べる。任意に選んだ作業用相関行列を使用する代わりに、対象者における反復観測値間の真の共分散構造についての合理的なモデルと GEEを併用することを考えた。クラスター数の大きな分割法計画のもとでは、単純な（すなわち、独立もしくは交換可能な）作業用相関行列をもつ GEEの漸近相対効率は比較的低いことを示す。また、クラスター数が少なく、かつ単純な作業用相関構造の情報が十分な大規模放射線感受性研究において、過大分散について経験的に推定したモデルを GEEと併用する場合についても示す。最後に、実際の使用に当たっての GEEパラメータ推定値の効率に関する問題点および今後必要な研究について要約する。
Generalized estimating equation（GEE）方法（Liang K-Y および Zeger SL：一般化線形モデルを使った縦断的データ解析。Biometrika 73：13-22, 1986） の相関のある ポアソン・データの回帰分析への応用について述べる。任意に選んだ作業用相関行列を使用する代わりに、対象者における反復観測値間の真の共分散構造についての合理的なモデルと GEEを併用することを考えた。クラスター数の大きな分割法計画のもとでは、単純な（すなわち、独立もしくは交換可能な）作業用相関行列をもつ GEEの漸近相対効率は比較的低いことを示す。また、クラスター数が少なく、かつ単純な作業用相関構造の情報が十分な大規模放射線感受性研究において、過大分散について経験的に推定したモデルを GEEと併用する場合についても示す。最後に、実際の使用に当たっての GEEパラメータ推定値の効率に関する問題点および今後必要な研究について要約する。