業績報告書(TR) 1-89

原爆被爆者における全血法による貪食能及び殺菌能,広島・長崎

笹川澄子,吉本泰彦,豊田恵美子,錬石昇太郎,山木戸道郎,松尾美代,細田 裕,Finch SC

編集者注: この報告書に基づく論文は次に発表された。Radiat Res 124:103-6,1990

要 約
本研究では、広島及び長崎の原爆被爆者から得た血液を用い、黄色ブドウ球菌に対する白血球の貪食能及び殺菌能の評価を行った。データは、方程式[編集者注:式省略]を用いた多変量解析法によって解析した。ここで X1、X2、及びX3は年齢区分のダミー変数、X4、X5、X6及びX7はそれぞれ性、原爆被爆の有無、市、及び好中球数の指示変数、XiX4は年齢区分のダミー変数と性のそれとの間の相互作用を示す。原爆放射線被爆の変数は被爆者の血液の貪食能及び殺菌能に何ら有意な影響を示さなかった。また、好中球数以外の年齢区分、性、市の変数にも有意な影響は認められなかった。

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