バイオサンプル研究センター

バイオサンプル研究センター(旧称 生物試料センター)は、2013年4月1日に設置された。本センター設置の目的は、放影研の調査対象者から同意を得て収集された血液、尿などの生体試料(バイオサンプル)の調製、保管及び、利用者への提供を一元的に行うとともに、これら生体試料のデータベースを整備することである。 放影研は1969年以来、将来の調査研究に備えて、原爆被爆者を含む成人健康調査対象者(約2.5万人)及び、被爆二世臨床調査対象者(約1.2万人)などの方々から同意を得て、血液や尿などの生体試料を収集しており、2018年10月末現在で、健康診断の参加者など3万人以上から提供された生体試料計約180万本(血清75万本、血漿37万本、血球50万本及び、尿21万本)を保管している。これらの血液・尿試料のうち、37万本は、2015年に広島研究所に導入された最新の大型自動搬送保冷庫(-80℃)に保管されており、123万本は、従来型の超低温冷凍庫(-80℃) 計83台(広島51台、長崎32台)などに保管され、さらに血球のうち末梢血単核球など23万本は、液体窒素タンク(-150~-196℃) 計39台(広島32台、長崎7台)に、生きた状態で保管されている。今後はさらに、放影研が保有する病理標本や歯などの貴重な試料の管理も、バイオサンプル研究センターが行うことが計画されている。また、国内外の研究者らが放影研の試料に関する情報を共有できるように、これら生体試料の情報を一元的かつ包括的に管理するデータベースを構築することにより、個々の研究者が調査研究に必要な生体試料を、迅速かつ容易に検索、抽出できるようなシステムを提供する計画である。

研究員と研究課題

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