統計部の研究

独自研究

 統計部員は放影研の研究使命達成に不可欠である統計の新手法開発、および既存の手法の拡大適用を目的とする独自研究を行う。また部員はその計算や定量化に関する専門知識・技能を使って学際的研究を提案・主導する。このような研究は統計部内で計画するか、または同部と提携する外部研究機関の中の一つの研究者と共同で計画する。統計部が重点を置く重要分野は次の通りである:疫学研究のデザインと解析、縦断的研究のデザインと解析、リスク推定・線量反応モデリング、放射線量推定、線量推定誤差・測定誤差、因果推論・媒介分析、生物学に基づくモデル、空間統計学、および統計ゲノミクス・遺伝疫学・バイオインフォマティクス。統計部の独自研究に基づく査読論文の一部がこの リンク より閲覧可能である。

共同研究

 統計部員は放影研の研究使命に関連した研究計画書で共同研究者を務める。放影研の臨床研究部、分子生物科学部、および疫学部の研究員との共同で、電離放射線の健康影響に関する研究のデザイン、解析、解釈、および発表に統計部員は原則的に関与する。これらの研究は放影研の歴史的コホート集団、すなわち被爆者12万人の疾患発生と死亡に関する「寿命調査」、被爆者2万5千人について1958年より縦断的臨床追跡を行う「成人健康調査」、および7万5千人の被爆者の子どもから成る二世集団の疾患発生と死亡に関する被爆二世調査に由来する。なお被爆二世調査の中、1万人余りを対象に2002年より更に臨床追跡調査を行っている。今後統計部が中心的役割を果たすと考えられる重要かつ期待に満ちた新しい方向性の放影研の研究として、70年以上に渡り縦断的に収集され放影研に保存されている生物試料を利用して放射線に起因するがん発症機序や親の放射線被曝の遺伝的影響を調査する遺伝研究がある。統計部の共同研究に基づく査読論文の一部がこの リンク より閲覧可能である。

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